飲み方

ジンのロック|飲み方(氷・グラス・量)と度数の早見表、公式がロックを案内する12銘柄

ジュニパーの実と針葉の枝を図譜風に描き、大きな氷を入れた背の低いグラス、小さな脚付きグラス、水を注いだグラスを並べたイメージ
AIで生成したイメージです
この記事の結論

ジンのロックは、大きめの氷を1〜2個入れた背の低いグラスに、ジンを30〜45ml注いで混ぜない飲み方です。氷が溶けたぶんだけ濃度が下がるので、45%のジン30mlに溶け水が10ml加わった時点で、計算上は33.8%になります。ストレートは氷を使わず、小さな脚付きのグラスに15〜30mlを注ぎます。瓶の度数がそのまま口に届くので、量を少なくして水を並べて置くのが定番の組み立てです。図譜の110銘柄のうち公式に飲み方の記載がある44銘柄では、ロックが12銘柄、ストレートが7銘柄でした。

ジンのロックは、大きめの氷を1〜2個入れた背の低いグラスに、ジンを30〜45ml注いで混ぜない飲み方です。 氷が溶けたぶんだけ濃度が下がるので、注いだ直後と30分後とでは、同じ一杯でも濃さが違います。氷を使わず小さな器に注ぐストレートには、その変化がありません。この記事では、ロックの氷とグラスの選び方、注ぐ量、氷が溶けたときに度数がどこまで下がるか、ストレートとの違い、そして公式サイトがこの飲み方を案内している銘柄を順にまとめます。ジンそのものの成り立ちはクラフトジンとはに、度数の分布はジンの度数にまとめています。

先に要点だけ並べます。

  • 作り方: グラスを冷やす → 大きめの氷を1〜2個 → ジンを30〜45ml注いで混ぜない(「ジンのロックの作り方」)
  • 度数: 注いだ直後は瓶の度数(多くは40〜47%)。45%のジン30mlに溶け水が10ml入ると約33.8%(「ロックの氷が溶けると、度数はいくつになるか」)
  • 強いとき: 水を1対1で先に注ぐハーフロックなら22.5%から始まる(「ジンのロックが強いと感じたら」)
  • 向くジン: 公式サイトがロックを案内している国産ジンは、図譜の110銘柄中12銘柄(「公式がロック・ストレートを案内しているジン12銘柄」)

ジンのロックの度数は何度か|ほかのお酒との比べ方

ジンのロックの度数は、注いだ直後はボトルの度数そのままで、多くは40〜47%です。 氷が溶けるにつれて下がり、45%のジン30mlに溶け水が10ml入ると約33.8%、ジンと同量まで溶けると22.5%になります(計算と早見表は後半の「氷が溶けると、度数はいくつになるか」)。

ふだん飲むお酒と並べると、ロックの濃さの位置がつかめます。度数は一般的な目安です。

飲み物度数の目安ジンのロック(45%)と比べると
ビール5%前後ロックの直後は約9倍の濃さ
ワイン12%前後約4倍
日本酒15%前後約3倍
ジントニック(ジン1対トニック4)9%前後約5倍
ジンのロック(溶け水10ml)約34%—
ジンのロック(注いだ直後)40〜47%—

濃さは強くても、1杯に注ぐ量は30〜45mlと少なめです。飲んだ量で比べたいときは、後半の純アルコール量の式を使うと、ビールやワインと同じ物差しで比べられます。

「ジンロック」と「ジンロ(JINRO)」は別のお酒

名前の響きが近いので混ざりやすいのですが、「ジンロ(JINRO/眞露)」は韓国の焼酎のブランド名で、ジュニパーベリーで香りをつけた蒸留酒であるジンとは別のお酒です。度数も商品ごとに表示が異なり、ジンの40〜47%とは帯が違います。焼酎のジンロをロックで飲むときの度数は、その瓶に表示された度数が出発点になります。溶け水で下がっていく計算式そのものは、この記事の後半と同じものが使えます。

ジンはロックで飲むものか|割り物との位置づけ

ジンは、ジントニックやマティーニのようにカクテルの土台として使われることの多いお酒です。ただ、割らずに氷だけで飲むロックも、蒸溜所自身が案内している飲み方のひとつです。図譜に収録した110銘柄のうち公式サイトに飲み方の記載を確認できた44銘柄を数えると、ロックを挙げていたのは12銘柄で、およそ4本に1本でした。いちばん多いジントニック系(31銘柄)には及びませんが、特別な飲み方というわけではありません。

割り物との違いは、グラスのなかにジン以外の香りと味が入らないことです。トニックウォーターの苦みや甘み、炭酸の刺激がないぶん、口に届くのはジン自身の香りと、氷が溶けて動いていく濃さだけになります。そのぶん度数は高いままなので、ロックは量を少なく注ぎ、時間をかけて飲む前提で組み立てる飲み方です(量の決め方は後半の「度数の高いジンを、ロックやストレートで飲むとき」)。

なお、検索で混ざりやすい名前がもうひとつあります。サントリーのROKU〈六〉は「ロク」と読む銘柄名で、飲み方の「ロック」とは関係がありません。ROKUをロックで飲むときも、溶け水で度数が下がっていく計算はこの記事と同じです(ROKUの公式表示は47.0%)。

ジンのロックとストレートは何が違うか

ロックもストレートも「割らずに飲む」点は同じです。違いは氷を入れるかどうかで、温度・濃度・飲んでいる時間の3つが変わります。

ロックストレート
氷大きめの氷を1〜2個使わない
グラス背の低い厚手のグラス(240〜300ml)小さな脚付きのグラス(60〜100ml)
注ぐ量の目安30〜45ml15〜30ml
口に届く度数溶け水のぶん下がり、時間とともに変わる瓶の表示どおり
温度0〜5℃前後まで下がる常温、または冷凍庫で冷やす
飲む時間20〜40分かけて変化を追う数口で飲みきる量を注ぐ

**ロックは「時間の飲み方」、ストレートは「一点の飲み方」**と考えると整理しやすくなります。ロックは注いだ直後と10分後と30分後で濃度も温度も違うので、同じ一杯のなかで移り変わりを追うことになります。ストレートは変化が小さいぶん、そのジンが瓶のなかで持っている状態をそのまま受け取る飲み方です。

香りの出方が変わるのは、温度とアルコール濃度の両方が動くためです。ジンの香りのもとになる精油は、アルコールに溶けて液体のなかに保たれています。温度が下がると分子の動きが鈍くなって、液面から立ちのぼる量が減ります。反対に水が加わってアルコール濃度が下がると、溶けきれなくなった成分が液面へ出てきます。ロックのグラスで起きているのは、この2つが同時に進むことです。どんな植物がジンに使われているかはジンの原料とボタニカルにまとめています。

はじめてその銘柄を開けた日は、先にストレートを少量、次に同じジンでロックという順で試すと、氷が何をしているのかが分かりやすくなります。逆の順だと、舌が冷えた状態で常温のジンを受け取ることになります。

ジンのロックの作り方|氷とグラス、注ぐ量は30〜45ml

手順は3つだけです。

  1. グラスを冷やす。 冷凍庫に5分入れるか、氷と水を入れて回し、水だけ捨てます。常温のグラスに注ぐと、グラス自身を冷やすために氷が先に溶けます。
  2. 大きめの氷を入れる。 丸氷や塊の氷なら1個、家庭の製氷機の氷なら2〜3個。すき間を埋めるより、大きいものを少なく入れるほうが溶けにくくなります。
  3. ジンを30〜45ml注ぎ、混ぜない。 ジントニックと違って混ぜる工程はありません。注いだ流れだけで十分に冷えます。

大きな氷の塊を一つ入れた背の低いグラスと、小さな氷を口まで詰めたグラスを並べた図譜風のイメージ 氷は大きいほど、同じ体積あたりの表面積が小さく、溶けるのが遅くなります。(AIで生成したイメージです)

氷の選び方は、ロックでは割り物より効きます。理由は単純で、溶けた水がそのまま濃度を動かすからです。ジントニックなら溶け水は150ml前後の液体のなかに混ざりますが、ロックでは30mlのジンに直接足されます。

  • 大きい氷を選ぶ。 同じ量の氷でも、小さく割れているほど表面積が大きく、早く溶けます。市販のかち割り氷や製氷皿の大きなものが向きます。
  • 霜を流す。 冷凍庫から出したての氷は表面が白く霜をかぶっています。霜は真っ先に水になるので、流水を一瞬当ててから使います。
  • 氷を足さない。 途中で足すと、そのたびに冷やし直しのぶんだけ溶け水が増えます。薄くなったと感じたときはジンを少し足すほうが濃度は戻ります。

グラスは背の低い厚手のもの(オールドファッションドグラス/ロックグラス)が定番です。厚みがあると手の熱が伝わりにくく、口径が広いので香りが上がってきます。専用のものがなくても、手持ちのコップで大きな氷が1個入るものなら足ります。氷を入れて液体が30〜45ml入る余地が残る大きさ、というのが実際の選び方になります。

ジンを先に冷やしておくと、溶け水が減る

氷が溶ける量のうち、少なくない部分は「ジンそのものを冷やすぶん」です。常温(20℃前後)の45%のジン30mlを0℃近くまで冷やすのに必要な熱を、液体の比熱と氷の融解熱から見積もると、それだけで氷が5〜6ml前後溶ける計算になります。次の項の早見表に当てはめると、注いでまもなく38%台まで下がる量です。

ジンはアルコール度数が高いため、家庭の冷凍庫(−18℃前後)に入れても凍りません。ボトルを冷凍庫か冷蔵庫で冷やしておくと、氷はジンを冷やす仕事をほとんどしなくて済み、注いだ直後の濃度が長く保たれます。グラスを冷やす手順と組み合わせると、溶け水はグラスの外から入ってくる熱のぶんだけになります。反対に、最初から少し薄めて飲みたい日は、常温のジンを注げば溶け水のぶんだけ自然に下がる、という使い分けもできます。

ロックの氷が溶けると、度数はいくつになるか

ロックで飲んでいるあいだ、グラスの中身は一定ではありません。計算式は割り物と同じです。

溶けたあとの度数 =(ジンの量 × ジンの度数)÷(ジンの量 + 溶けた水の量)

ジンを30ml注いだ場合、溶け水の量ごとに次のようになります。

溶けた水ジン40%ジン45%ジン47%
0ml(注いだ直後)40.0%45.0%47.0%
5ml34.3%38.6%40.3%
10ml30.0%33.8%35.3%
15ml26.7%30.0%31.3%
20ml24.0%27.0%28.2%
30ml(ジンと同量)20.0%22.5%23.5%

溶け水が10mlというのは、液面が3分の1ほど上がる程度の量です。45%のジンなら、そのあたりで30%台の前半まで下がることになります。溶け水がジンと同量まで進むと、ジンを水で半分に割った「ハーフロック」と同じ濃度です。

どれくらいの速さで進むかは、氷の大きさ・室温・グラスの厚みで変わるため、時間で決めることはできません。ただ、ロックは「下がっていく途中のどこかを飲む」飲み方だと分かっていれば、最初の一口が強いと感じても、そのまま置いて待つという選択ができます。逆に、下がりきる前に飲みたいなら、大きい氷を使って温度だけ取る組み立てになります。

割り物と並べると位置関係がはっきりします。同じ45%のジン30mlでも、トニックを120ml足したジントニックは9.0%です。ロックは、溶け水が10ml入った段階でその3倍以上の濃度がある飲み方ということになります。割合の決め方はジントニックの作り方にまとめています。

飲んだ量をそろえて比べたいときは、純アルコールのグラム数に直す方法もあります。純アルコール量(g) = 量(ml) × 度数(%) ÷ 100 × 0.8(0.8はエタノールの比重)。45%のジン30mlなら 30 × 45 ÷ 100 × 0.8 で10.8gです。氷が溶けても、注いだジンの量が同じならこの数字は変わりません。ロックとストレートで違うのは濃度と時間であって、使ったジンの量そのものではない、というのがこの式の示すところです。

ジンのロックが強いと感じたら|ハーフロック・ミスト・ライム、それぞれの度数

ロックの一口目が強いと感じるのは、注いだ直後がボトルの度数のままだからです。割り物まで薄めずに、ロックの形のまま濃さを動かす手は4つあります。いずれも45%のジンを使った場合の、作った直後の度数を並べます(氷の溶け水はまだ入っていない状態)。

飲み方作り方作った直後の度数(45%のジン)変わるもの
ロック大きめの氷にジン30〜45ml45.0%—
ピールを添えたロックロックに柑橘の皮をひねって香りだけ乗せる45.0%香りだけ(度数は変わらない)
ジンライム(ロック)氷にジン45ml+ライム果汁15ml約33.8%濃度と酸味
ハーフロック氷にジン30ml+水30ml22.5%濃度
ミスト砕いた氷を詰めたグラスにジン30〜45ml45.0%から速く下がる下がる速さ

ハーフロックは、ジンと水を1対1で注いでから氷を入れる飲み方です。最初からロックが溶けきった状態の濃度で始まるので、前半の早見表の「ジンと同量」の行と同じ22.5%になります(40%のジンなら20.0%、47%なら23.5%)。水が先に入っているぶん、そこから先の下がり方はロックよりゆるやかです。

ミストは、細かく砕いた氷をグラスの口まで詰めて、ジンを注ぐ飲み方です。注いだ直後の度数はロックと同じですが、氷の表面積が大きいので一気に冷え、溶け水も速く入ります。前半で「大きい氷を選ぶ」と書いたのと逆の組み立てで、下がる途中を短く済ませたいときに向きます。

ジンライムは、ジンにライム果汁を加えて氷で飲む形です。45mlに15mlを足すと、計算上は約33.8%。ロックに溶け水が10ml入ったときとほぼ同じ濃度から始まり、酸味が加わります。果汁を入れずに皮をひねって香りだけ乗せるなら、度数はロックのまま、柑橘の香りだけが足されます。皮の扱い方はジンソーダの作り方の柑橘の項と同じです。

背の低いグラスが3つ並び、大きな氷に水で割ったジンを多めに注いだもの、砕いた氷を口まで詰めたもの、ライムを添えたものを描いた図譜風のイメージ 左からハーフロック、ミスト、ジンライム。ロックの形のまま、濃さの始まりと下がる速さを変えられます。(AIで生成したイメージです)

ここまで薄めても強いと感じるなら、割り物の側に寄せるのが次の手です。ジン1対炭酸水3のジンソーダで約11%、ジン1対トニック4のジントニックで9%前後になります。比率の決め方はジンソーダの作り方とジントニックの作り方にまとめています。

ジンをストレートで飲むとき|器と温度、加水

ストレートは、器と量と温度の3つで決まります。

  • 器は小さく。 60〜100ml程度の脚付きのグラス(テイスティンググラス、リキュールグラス、小ぶりのワイングラス)が向きます。口がすぼまった形は香りを集め、脚があると手の熱が液体に伝わりません。
  • 量は15〜30ml。 大きなグラスにたくさん注ぐより、小さな器に少しだけ注いで、なくなったら次を注ぐほうが温度が保てます。
  • 温度は2通り。 常温に近い状態(15〜20℃)では香りが広く出ます。冷凍庫でボトルごと冷やした状態(−15℃前後でもジンは凍りません)では香りの立ち方が抑えられ、液体にとろみが出ます。同じ銘柄でも別の飲み物のように感じられるので、両方を試してから決める飲み方です。

小さな脚付きのテイスティンググラスと、水を満たした背の高いグラス、小さな水差しを並べた図譜風のイメージ ストレートでは、水を並べて置くところまでが一組です。(AIで生成したイメージです)

加水は、ストレートで使える調整の手です。スポイトや小さな水差しで数滴の水を落とすと、濃度が下がるのと同時に、溶けきれなくなった香り成分が液面に上がってきます。ウイスキーで「トワイスアップ(同量の水を足す)」と呼ばれる飲み方と同じ仕組みで、45%のジンに同量の水を足せば22.5%になります。氷を使わないので、足す量を自分で決められるのがロックとの違いです。

ストレートと呼ばれる飲み方には、ボトルを冷凍庫に入れて小さなグラスで飲む形(北欧でウォッカに使われてきた飲み方に近いもの)と、常温で香りを追う形の両方があります。どちらが正しいということはなく、図譜のデータ欄にあるボタニカルの数が多い銘柄ほど、常温側で追える要素が増える、という程度の見当は立てられます。

度数の高いジンを、ロックやストレートで飲むとき

国産クラフトジンは45%前後の銘柄が多く、そのまま口に含むと、瓶の表示がそのまま舌に届きます。ジンの度数で集計したとおり、図譜に収録した110銘柄のうち公式に度数の記載がある71本では中央値が45.0%、50%を超えるものも4本あります。ビールやワインと同じ感覚で量を決められる飲み方ではない、というのが前提になります。

組み立て方は3つです。

  1. 注ぐ量を先に決める。 ストレートなら15〜30ml、ロックなら30〜45ml。瓶から直接グラスへ注ぐと量が読めないので、メジャーカップか大さじ(1杯=15ml)で量ると、一杯ぶんの位置が分かります。
  2. 水を同じ盆に置く。 チェイサーは、度数の高い酒を少量ずつ味わうための定番の並べ方です。口のなかの濃度を戻す役目があり、次の一口の香りが分かりやすくなります。ジンと同量以上を目安に、常温か冷水で用意します。
  3. 時間をかける前提で注ぐ。 ロックは氷が溶ける速さに合わせる飲み方なので、20〜40分をひと区切りと考えて量を決めます。ストレートも、少量を注いで飲みきってから次を注ぐほうが、温度の管理と量の管理が同時にできます。

50%を超える銘柄は、ロックでも溶け水が入るまで濃度が高いままです。Alembic Gin Gunjo Strength(57.0%)や季の美 勢(54.5%)のような度数帯は、ストレートなら10〜15mlから、ロックなら加水を前提に組み立てると、量の見当がつけやすくなります。

なお、20歳未満の飲酒は法律で禁じられています。

度数から銘柄を辿る度数・ボタニカル・産地を、全銘柄で同じ順に並べています。
図譜を見る →

公式がロック・ストレートを案内しているジン12銘柄

図譜に収録した110銘柄のうち、公式サイトに飲み方の記載を確認できたのは44銘柄でした。その内訳を数えると、ジントニック系が31銘柄、ジンソーダ・炭酸割り系が20銘柄、ロックが12銘柄、ストレートが7銘柄です(2026年9月時点)。

ここで分かることが2つあります。ひとつは、公式が挙げる飲み方はジントニックが最も多く、ロック・ストレートはその半分以下だということ。もうひとつは、ストレートを挙げた7銘柄は、すべてロックも併記しているという点です。ストレートだけを単独で案内している銘柄は、この44銘柄のなかにはありませんでした。

ロックまたはストレートを挙げている12銘柄は、いずれも公式に度数の記載があり、42.0〜47.0%の範囲に収まりました。平均45.8%、中央値47.0%で、45%以上が10銘柄です。図譜全体(度数記載71本)の中央値が45.0%なので、この12銘柄はやや上の帯に寄っていることになります。

銘柄度数産地公式が挙げている飲み方
AKATOKI ORIGIN47.0%北海道ストレート・ロック・ソーダ割り
AKITA CRAFT GIN 岑 №6542.0%秋田県ソーダ割・ロック
GOTOGIN the origin47.0%長崎県ストレート・ジンソーダ・ロック・お湯割り
因伯人(Impact)47.0%鳥取県ジントニック・ジンバック・ストレート・ロック
The Japanese Craft GIN 黄金井43.0%神奈川県ロック・ソーダ・トニックウォーター
LAST ELEGANT47.0%東京都ソーダ割・ロック・ジントニック割
まさひろオキナワジン47.0%沖縄県ジントニック・オキナワロック・オキナワソーダほか
森のジン45.0%石川県ロック・ソーダ割り・トニックウォーター割り
東方ノ三賢人45.0%埼玉県ストレート・ロック・ライムを絞る・ソーダ割り
和美人 ダマスクローズ45.0%鹿児島県ストレート・ロック・炭酸割り・カクテル
Japanese GIN WABIGIN The Forest47.0%鹿児島県ストレート・ロック・ソーダ・カクテル
WABIGIN47.0%鹿児島県ストレート・ロック・ソーダ・カクテル

GOTOGIN the origin がお湯割りを併記しているように、温度の振れ幅を公式が示している銘柄もあります。ロック・ストレートと同じく、割り材を足さずに温度だけを動かす飲み方です。

ロックで飲む銘柄を選ぶときの手がかり

杜松では、どの飲み方が合うかは杯を交わした銘柄にだけ記録することにしています。ここで示せるのは公式の記載と図譜のデータだけですが、その範囲でも手がかりは3つあります。

  • 公式の記載を見る。 上の12銘柄は、蒸溜所自身がロックまたはストレートを挙げている銘柄です。記載の出どころは各ページの解説に出典つきで載せています。
  • 度数の帯を見る。 12銘柄は42.0〜47.0%(中央値47.0%)で、図譜全体の中央値45.0%よりやや上に寄っています。度数が高い銘柄ほど、氷が溶けたあとも濃度が残ります(上の早見表のとおり)。分布はジンの度数にまとめています。
  • ボタニカルの構成から辿る。 使われている植物は全銘柄で同じ順に並べているので、構成が近い銘柄をたどれます。どんな植物が使われるかはジンの原料とボタニカルにまとめています。

残る66銘柄については、公式サイトに飲み方の記載が見つからないか、記載の裏が取れていないため、この集計には入れていません。記載がないことは、その銘柄がロックやストレートに向かないという意味ではありません。杜松では、飲み方の相性そのもの(どの飲み方が合うか)は杯を交わした銘柄にだけ記録することにしているので、ここに並べたのは「公式がそう案内している」という事実だけです。産地・ボタニカル・飲み方から辿るときは逆引きの一覧が使えます。

よくある質問

ジンのロックの度数は何度ですか?

注いだ直後はボトルの度数のままで、多くのジンは40〜47%です。氷が溶けるにつれて下がり、45%のジン30mlに溶け水が10ml入った時点で約33.8%、ジンと同量の水が溶けたところで22.5%になります。溶ける速さは氷の大きさや室温で変わるので、同じ一杯でも飲みはじめと終わりで濃さが違います。

ジンはロックで飲んでもいいお酒ですか?

はい、定番の飲み方のひとつです。ジンはカクテルの土台として使われることが多いものの、杜松の図譜で公式に飲み方の記載がある44銘柄のうち12銘柄が、蒸溜所自身でロックを案内しています。割り材が入らないぶん度数は瓶の表示に近いままなので、30〜45mlと少なめに注ぎ、水を添えて時間をかけて飲む組み立てが向きます。

「ジンロック」と「ジンロ(JINRO)」は同じものですか?

別のお酒です。ジンロ(JINRO/眞露)は韓国の焼酎のブランド名で、ジュニパーベリーで香りをつけた蒸留酒のジンとは原料も度数の帯も異なります。ジンのロックは注いだ直後が40〜47%前後、焼酎のジンロは瓶に表示された度数が出発点です。氷の溶け水で下がっていく計算式は、どちらも同じものが使えます。

ジンを冷凍庫で冷やしてからロックにしてもいいですか?

できます。ジンは度数が高いので、家庭の冷凍庫に入れても凍りません。常温の45%のジン30mlを0℃近くまで冷やすだけで氷が5〜6ml前後溶ける計算になるため、先にボトルを冷やしておくと、そのぶんの溶け水が出ず、注いだ直後の濃度が長く続きます。少し薄まった状態から飲みたい日は、常温のジンを注ぐという使い分けもできます。

ジンのロックが強すぎるときは、どうすればいいですか?

ロックの形のまま濃さを下げるなら、ジンと水を1対1で注いでから氷を入れるハーフロックが手早い方法です。45%のジンなら22.5%から始まります。ライム果汁を足すジンライム(ジン45ml+果汁15mlで約33.8%)や、砕いた氷で速く冷やして薄めるミストもあります。それでも強いと感じるなら、ジンソーダ(ジン1対炭酸水3で約11%)やジントニック(9%前後)に寄せる組み立てになります。

ジンのロックは何mlくらい注ぐものですか?

30〜45mlが目安です。背の低いグラスに大きめの氷を1〜2個入れると、液体の入る余地がそのくらいになります。ロックは氷が溶けながら濃度が下がっていく飲み方なので、たくさん注ぐより、飲みきれる量を注いで変化を追うほうが組み立てやすくなります。量を読みたいときはメジャーカップか大さじ(1杯=15ml)で量ると位置が分かります。

ロックとストレートは、どちらから試すとよいですか?

その銘柄を開けた日であれば、先にストレートを少量、次に同じジンでロック、という順が分かりやすい組み立てです。氷が入ることで温度と濃度がどう動くのかを、同じ一本のなかで比べられます。逆の順だと舌が冷えた状態で常温のジンを受け取ることになるので、条件がそろいません。

氷が溶けると、度数はどこまで下がりますか?

計算できます。「ジンの量 × ジンの度数 ÷(ジンの量 + 溶けた水の量)」です。45%のジンを30ml注いだ場合、溶け水が5mlで38.6%、10mlで33.8%、15mlで30.0%、ジンと同量の30mlまで進むと22.5%になります。溶ける速さは氷の大きさ・室温・グラスの厚みで変わるため、時間では決まりません。大きい氷を使うほど、この変化がゆっくり進みます。

度数45%のジンをストレートで飲むときの量はどれくらいですか?

15〜30mlを小さな脚付きのグラスに注ぐのが定番です。大きなグラスにたくさん注ぐより、少量を注いで飲みきってから次を注ぐほうが、温度も量も管理しやすくなります。水(チェイサー)をジンと同量以上、同じ盆に置いておくと、口のなかの濃度が戻って次の一口の香りが分かりやすくなります。50%を超える銘柄なら10〜15mlから始める組み立てもあります。

ストレートに水を足してもいいのですか?

加水は定番の調整方法です。スポイトや小さな水差しで数滴落とすと濃度が下がり、同時に、溶けきれなくなった香り成分が液面に上がってきます。ウイスキーで「トワイスアップ」と呼ばれる同量の加水も同じ仕組みで、45%のジンなら22.5%になります。氷と違って足す量を自分で決められるので、ロックより細かく調整できます。

公式にロックやストレートを勧めているジンはどれくらいありますか?

杜松の図譜に収録した110銘柄のうち、公式サイトで飲み方の記載を確認できたのは44銘柄です。そのなかでロックを挙げているのが12銘柄、ストレートが7銘柄でした。ストレートを挙げた7銘柄はすべてロックも併記していて、ストレート単独の案内はありません。12銘柄の度数は42.0〜47.0%(平均45.8%、中央値47.0%)で、45%以上が10銘柄を占めます。残る66銘柄は公式の記載を確認できていないだけで、向かないという意味ではありません。

ロックグラスがないときは何を使えばいいですか?

手持ちのコップで、大きな氷が1個入って、なお液体が30〜45ml入る余地が残る大きさのものなら足ります。選ぶときの条件は、厚みがあること(手の熱が伝わりにくい)と、口径が広いこと(香りが上がってくる)の2つです。ストレートのほうは、小ぶりのワイングラスやリキュールグラスで代わりになります。

杜
杜松 編集部国産クラフトジンを1本ずつ図譜にしています。事実は公式の出典から、味は飲んだ人の言葉から。

新しい図譜と、一献の便りを、月に二度。

新しく加わった銘柄、一献の記、限定品や新作の知らせを、登録いただいた方から先にお届けします。

お酒に関するお知らせのため、20歳以上の方のみご登録ください。