ジンの割り方|何で割る?ジュースや牛乳まで、家にある割り材の比率・mlと度数

ジンを何で割るか迷ったら、甘さのある一杯ならトニックウォーター、甘くない一杯なら炭酸水を、ジン1に対して3で。分量にするとジン30ml(大さじ2杯)に割り材90ml、氷を詰めた300mlのグラスならジン45mlに割り材135mlです。ほかにジンジャーエール・オレンジジュース・コーラ・カルピス・牛乳・お茶・水、温めたいならお湯まで、家にあるもので割れます。比率はどれも「ジン1に対して3〜4」が入口で、そこから動かす向きは、その割り材が味を持つかどうかで決まります。味のある割り材は薄めても形が残り、味のない割り材は薄めた分だけそのまま出ます。完成した一杯の度数は「ジンの度数 ÷ 材料の合計の数」で計算でき、45%のジンなら1対3で11.3%、1対4で9.0%です。お湯割りは先に湯を注いでからジンを入れ、1対2〜3で作ります。甘い割り材にはライムやレモンをひと搾り、味のない割り材には柑橘の皮の香りを足すとまとまります。
ジンは40%前後から50%を超えるものまである酒なので、そのままより何かで割って飲む機会のほうが多くなります。ただ、トニックウォーターの次に何があるのか、それぞれどれくらいの比率で割るのかは、一度に見渡せる場所が少ないところです。
先に答えを置くと、迷ったらトニックウォーターか炭酸水で、ジン1に対して3です。甘さと苦味のある一杯にしたいならトニック、ジンの香りをそのまま飲みたい・食事に合わせたいなら炭酸水。寒い日や食後なら、同じ考え方でお湯でも割れます。この記事では割り材を一枚の表にまとめたうえで、甘くしたいか・甘くしたくないかでの選び方、オレンジジュースやコーラ、カルピス、牛乳といった家にあるもので割るときの分量、何mlずつ入れるか、ライムやレモンをどう添えるか、思っていた味と違ったときの直し方、割ったあとの度数、お湯割りの作り方、どのジンをどれで割るかまでを順に並べます。ジンそのものの成り立ちはクラフトジンとはにまとめています。
ジンは何で割るか|割り材の見取り図
割り材は、その割り材自身が味を持っているかどうかで二つに分かれます。トニックウォーターやジンジャーエールは糖分と香味を持つので、ジンに味を足します。炭酸水や水は味を持たないので、ジンの香りをそのまま薄めます。この違いが、あとの比率の話にそのまま効いてきます。
| 割り材 | 味の方向 | 比率の目安 | 向くジン | 作り方 |
|---|---|---|---|---|
| トニックウォーター | 甘さと苦味を足す | 1対3〜4 | どの銘柄でも。迷ったらここから | ジントニック |
| 炭酸水(ソーダ) | 何も足さない | 1対3 | 香りの個性を確かめたいとき | ジンソーダ |
| ジンジャーエール | 甘さと生姜の辛みを足す | 1対3〜4 | 生姜や香辛料を使う銘柄 | ジンバック |
| 緑茶・ほうじ茶(冷) | 渋みと茶の香りを足す | 1対3〜4 | 茶葉を使う銘柄、和の素材の銘柄 | 炭酸割りと同じ手順 |
| オレンジ・グレープフルーツジュース | 甘さと酸味を足す | 1対3 | 柑橘を使う銘柄 | この記事の「ジュース・コーラ・カルピス・牛乳」の章 |
| コーラ | 甘さと香辛料の香りを足す | 1対3 | 香辛料の系統を持つ銘柄 | 同上 |
| カルピス(乳酸菌飲料) | 甘さと酸味を足す | ジン1・原液0.5〜1・水か炭酸3 | 柑橘や花の素材の銘柄 | 同上 |
| 牛乳 | 甘さととろみを足す | 1対3〜4 | 香辛料や木の香りの銘柄 | 同上 |
| 柑橘果汁(ライム・レモン) | 酸味を足す | 1杯に10〜20ml | 炭酸と合わせて使う | ジンリッキー |
| トマトジュース | 旨みと塩気の土台になる | 1対3 | 香辛料の系統を持つ銘柄 | 炭酸割りと同じ手順 |
| 水 | 何も足さない | 1対3 | 度数の高い銘柄 | 炭酸割りと同じ手順 |
| お湯 | 何も足さないが香りを開かせる | 1対2〜3 | 和の素材、木や根の香りの銘柄 | この記事の「お湯割り」の章 |
比率はどれも「ジン1に対して3前後」に集まっています。ばらついて見えて実はそろっているのは、完成した一杯を10%前後に置こうとすると、そのあたりに落ち着くからです。ビールが5%前後、ワインが12%前後なので、その間に入る位置ということになります。
柑橘果汁だけは列の意味が違います。ライムやレモンは全量を置き換える割り材ではなく、炭酸で割った一杯に酸味を足す要素です。炭酸水とライム果汁で組めばジンリッキー、レモン果汁と砂糖を加えればトム・コリンズ(シェイクして作ればジンフィズ)、ジンジャーエールとレモン果汁ならジンバックと、名前が変わります。この呼び分けはジンソーダの作り方に表で置いています。
割り材は、味を足すものと足さないものに分かれます。(AIで生成したイメージです)
甘くしたいか、甘くしたくないか|家にあるもので選ぶ
割り材を選ぶとき、最初に分かれ道になるのは甘い一杯にしたいかどうかです。甘さはほぼ割り材から来るので、ここを決めれば候補は半分に絞れます。わざわざ買いに行かなくても、冷蔵庫や棚にあるもので大半はまかなえます。
| 決めたいこと | 家によくある割り材 | 比率の目安 | 仕上がりの方向 |
|---|---|---|---|
| 甘くしたい | トニックウォーター、ジンジャーエール | 1対3〜4 | 甘さに苦味や辛みが加わる |
| 甘くしたい | オレンジジュース、グレープフルーツジュース | 1対3 | 果汁の甘さと酸味が前に出る |
| 甘くしたい | コーラ | 1対3 | 甘さが強く、ジンの香りは後ろに下がる |
| 甘くしたい | カルピス(原液を水か炭酸で) | ジン1・原液0.5〜1・水か炭酸3 | 甘さと酸味がまとまる |
| 甘くしたい | 牛乳 | 1対3〜4 | まろやかで、とろみのある一杯 |
| 甘くしたくない | 炭酸水(無糖) | 1対3 | ジンの香りがそのまま出る |
| 甘くしたくない | 緑茶・ほうじ茶・ウーロン茶・無糖の紅茶(冷) | 1対3〜4 | 茶の渋みと香りが重なる |
| 甘くしたくない | 水 | 1対3 | 香りが静かに開く |
| 甘くしたくない | お湯 | 1対2〜3 | 温めて香りを立たせる |
迷ったときの順番は、甘くしたいならトニック、甘くしたくないなら炭酸水です。トニックがなければジンジャーエールかオレンジジュース、炭酸水がなければ冷やしたお茶か水が、次の候補になります。甘い割り材は1対3でも甘さが強めに出やすいので、甘すぎると感じたら一部を炭酸水に置き換えると、度数を保ったまま甘さだけ下げられます。
ひとつ外したほうがよいのは、甘い炭酸系の割り材にさらに砂糖やシロップを足すことです。トニックやジンジャーエール、コーラはそれだけで甘さが揃っているので、足すと割り材の味しか残りません。
何mlずつ入れるか|比率をmlに直す早見表
「1対3」と言われても、実際に注ぐ量に直さないとグラスの前で手が止まります。ジンの量を先に決めて、そこから割り材の量を出すのがいちばん迷いません。メジャーカップがなければ、大さじ1杯が15mlなので大さじで量れます。
| ジンの量 | 1対2 | 1対3 | 1対4 |
|---|---|---|---|
| 15ml(大さじ1) | 割り材30ml(計45ml) | 割り材45ml(計60ml) | 割り材60ml(計75ml) |
| 30ml(大さじ2) | 割り材60ml(計90ml) | 割り材90ml(計120ml) | 割り材120ml(計150ml) |
| 45ml(大さじ3) | 割り材90ml(計135ml) | 割り材135ml(計180ml) | 割り材180ml(計225ml) |
どの割り材でも、表の「割り材」の欄にトニック・炭酸水・ジュース・お茶・水・お湯をそのまま当てはめて読めます。カルピスのように原液を使うものだけは、原液と水(または炭酸水)を合わせた量を割り材の欄に当てます。
グラスに収まるかどうかは、氷を口まで詰めると、液体が入るのはグラスの容量の半分強という目安で見ます。
| グラスの容量 | 液体の入る量(氷を詰めたとき) | 収まる組み合わせ(1対3) |
|---|---|---|
| 200ml | 100〜120ml | ジン30ml+割り材90ml |
| 300ml | 150〜180ml | ジン45ml+割り材135ml |
| 360ml | 180〜210ml | ジン50ml+割り材150ml |
300mlのタンブラーにジン45mlで1対4にすると合計225mlになり、入りきりません。1対4で作るときはジンを30〜35mlに下げます。お湯割りは氷を使わないので、湯呑の容量の8分目までを液体の量と考えて、ジン30ml+湯60〜90mlが一杯の目安です。
量るものが何もないときは、グラスの高さで分けられます。まっすぐなタンブラーに氷を詰めたら、仕上がりの液面を決めて、1対3ならその高さの4分の1、1対4なら5分の1までジンを注ぎ、残りを割り材で満たします。最初の数回だけ量っておいて、グラスのどこまで注げば30mlになるかを覚えてしまうと、あとは量らずに済みます。割り材ごとの細かな分量はジンソーダの割合とジントニックの作り方に、グラスの選び方はジンのグラスの種類にまとめています。
ジュース・コーラ・カルピス・牛乳で割る|分量と作り方
トニックや炭酸水が手元になくても、家にある飲みもので割れます。どれもアルコールを含まないので、度数の考え方は炭酸割りと同じ「ジンの度数 ÷ 材料の合計の数」で読めます。ジンは30mlを1杯の基準にしています。
ジュースや乳製品でも、比率の考え方は同じです。(AIで生成したイメージです)
| 割り材 | 分量の目安(ジン30ml) | 45%のジンでの度数 | 作るときのひと手間 |
|---|---|---|---|
| オレンジジュース | 90ml | 11.3% | 果汁100%を使い、ビルドで軽く混ぜる |
| グレープフルーツジュース | 90ml | 11.3% | 果汁の酸味が強いときは炭酸水で一部を置き換える |
| コーラ | 90ml | 11.3% | ライムかレモンをひと搾りすると甘さが締まる |
| カルピス(原液+炭酸水か水) | 原液15〜30ml+90ml | 9.0〜10.0% | 原液とジンを先に混ぜてから炭酸水か水を注ぐ |
| 牛乳 | 90〜120ml | 9.0〜11.3% | 柑橘を加えない。よく冷やした牛乳で |
オレンジジュース・グレープフルーツジュース — 果汁の甘さと酸味を持つ、味のある割り材です。1対3で十分に形になり、炭酸水を少し加えると軽くなります。オレンジジュースとジンをシェイクして小さなグラスで飲むとオレンジ・ブロッサムというカクテルになりますが、家でグラスに注いで混ぜるだけなら、ここでの1対3で足ります。
コーラ — 甘さと香辛料の香りが強い割り材なので、ジンの香りは後ろに下がります。ジンの個性を見たいときより、甘い一杯にしたいときに向きます。柑橘をひと搾りするのは、甘さに輪郭をつけるためです。
カルピス — 原液を使う場合は、原液そのものを割り材として数えず、水か炭酸水と合わせた全体を割り材と考えます。ジン30ml・原液20ml・炭酸水90mlなら全体が140mlで、45%のジンの度数は約9.6%です。原液を先にジンと混ぜておくと、炭酸を注いだあとにかき混ぜる回数が減り、泡が抜けにくくなります。
牛乳 — 甘さととろみを持つ割り材で、1対3〜4で作ります。ここで避けたいのが、レモンやライムなどの柑橘、炭酸、酸味のあるジュースを同じ一杯に入れることです。牛乳は酸に触れると固まりやすく、口当たりが変わります。香りを足したいときは、柑橘の代わりにシナモンなどの香辛料を少し振るくらいにとどめます。飲むヨーグルトで割る場合も、同じく1対3前後が入口です。
どの割り材でも、度数の高いジンを使うと同じ分量でも強めに仕上がります。手元の1本の度数が分からないときは、図譜のデータ欄で公式の記載を確かめられます。
比率の決め方|味のある割り材と、味のない割り材
同じ1対3でも、割り材によって手加減の余地が違います。
- 味のある割り材(トニック・ジンジャーエール・お茶・トマトジュース) — 少し薄くなっても、割り材の甘さや香味が輪郭を保ちます。1対4まで伸ばしても形が崩れにくいので、比率を動かす幅が広くなります。
- 味のない割り材(炭酸水・水・お湯) — 薄めた分がそのまま出ます。1対3を基準に置き、そこから薄い方向へは伸ばしすぎないほうが収まります。
もう一つ、甘さはほぼ割り材から来ます。トニックウォーターもジンジャーエールも糖分を含む清涼飲料なので、甘いと感じたときにジンを足しても、甘さはそのままで強くなるだけです。減らすのは割り材のほう、あるいは一部を炭酸水に置き換えるほうが早道になります。甘さを完全に外したいときは、割り材そのものを炭酸水・お茶・水に替えることになります。
氷とグラスの整え方、炭酸を抜かずに注ぐ手順は、どの割り材でも共通です。ジントニックの作り方に、氷の詰め方から混ぜる回数まで一通りまとめています。
ひと搾りと添えもの|割り材ごとに何を足すか
ジンの割り方を紹介する一杯の写真には、たいていライムやレモンが添えられています。添えものは飾りではなく、割り材が持っていない要素を最後に足す役目を持っています。何を足すかは、割り材が甘いか、酸味を持つか、何も持たないかで決まります。
| 割り材 | 足すとまとまるもの | 足し方 | 足さないほうがよいもの |
|---|---|---|---|
| トニックウォーター | ライムかレモン | くし切りをひと搾りしてグラスに落とす | 砂糖・シロップ |
| 炭酸水(ソーダ) | レモン、ライム、柚子の皮 | 果汁なら5〜10ml、皮なら表面をグラスの上で軽くひねる | — |
| ジンジャーエール | ライムかレモン | ひと搾り | 砂糖・シロップ |
| 冷やした緑茶・ほうじ茶 | 何も足さないか、柚子の皮 | 皮をひとかけ浮かべる | 牛乳、甘いジュース |
| オレンジ・グレープフルーツジュース | 炭酸水少し | 全体の3分の1までを炭酸水に置き換える | さらに柑橘果汁を重ねること |
| コーラ | ライムかレモン | ひと搾り | 砂糖・シロップ |
| 牛乳 | シナモンなどの香辛料 | 表面にごく少量振る | 柑橘・炭酸・酸味のあるジュース |
| 水・お湯 | 柚子の皮、薄切りの生姜 | 最後にひとかけ落とす | — |
考え方は一つで、甘い割り材には酸味を、何も持たない割り材には香りを足します。トニックやジンジャーエール、コーラにライムを搾ると甘さに輪郭がつき、炭酸水や水に柑橘の皮をひねると、薄めたぶん下がった香りを上から補えます。逆に、すでに甘さと酸味を持つジュースに柑橘を重ねると酸味ばかりが立ち、牛乳に酸を合わせると固まります。
皮を使うときは、白いわたの部分を入れないほうが苦味が出ません。果汁を搾るときは、搾ってから比率を考えるのではなく、割り材の量を果汁のぶんだけ減らすと、度数がほぼ変わりません。ライムを主役にした一杯の分量はジンリッキーの作り方に、レモンと甘みを足して振る一杯はジンフィズの作り方にまとめています。
割ってみて思っていたのと違ったら|症状から直す
割った一杯が思っていたものと違うとき、ジンを替える前に見直せるところがあります。多くは比率・温度・注ぐ順番のどれかで、次の表の順に確かめると原因に早く当たります。
| 感じたこと | よくある原因 | 次の一杯での直し方 |
|---|---|---|
| 水っぽい・薄い | 氷が少なく早く溶けた/割り材がぬるい | 氷をグラスの口まで詰め、割り材を冷蔵庫で冷やしておく。比率は1対4から1対3へ |
| アルコールの刺激が強い | 比率が濃い/度数の高い銘柄を同じ比率で割った | 1対3から1対4へ。手元の銘柄の度数を確かめて、上の早見表で10%前後に寄せる |
| 甘すぎる | 甘い割り材を全量に使った | 割り材の一部を炭酸水に置き換える。ライムかレモンをひと搾り |
| 炭酸がすぐ抜ける | 氷に直接注いだ/何度も混ぜた | 氷にあてずグラスの内側に沿わせて注ぎ、混ぜるのは縦に1回 |
| ジンの香りがしない | 味の強い割り材に負けている | 炭酸水か水で割り直すか、柑橘の皮を表面でひねる |
| 牛乳がもろもろになった | 柑橘・炭酸・酸味のあるジュースが入った | 牛乳の一杯には酸を合わせない。香りは香辛料で足す |
| お湯割りでむせる | 沸騰したての湯にジンを直接注いだ | 湯を少し置いてから先に器へ注ぎ、ジンはあとから |
いちばん多いのは、最初の「水っぽい」です。氷が少ないグラスでは氷が早く溶けて、計算上は10%前後の一杯でも飲み進めるうちにどんどん薄まります。冷えたグラスに氷を詰め、冷えた割り材を使うだけで、同じ比率でも一杯の印象が変わります。氷の量とグラスの大きさの関係は上の「何mlずつ入れるか」の章に、グラスそのものの選び方はジンのグラスの種類に置いています。
割ったあとの度数|計算と早見表
割り材にアルコールは入っていないので、**完成した一杯の度数は「ジンの度数 ÷ 材料の合計の数」**で求まります。1対3なら合計4なので4で割る、1対4なら5で割る、という具合です(氷が溶けるぶんは含みません)。
| ジンの度数 | 1対2 | 1対3 | 1対4 | 1対5 |
|---|---|---|---|---|
| 40% | 13.3% | 10.0% | 8.0% | 6.7% |
| 45% | 15.0% | 11.3% | 9.0% | 7.5% |
| 47% | 15.7% | 11.8% | 9.4% | 7.8% |
| 50% | 16.7% | 12.5% | 10.0% | 8.3% |
たとえば**ジンソーダを1対3で作ると、40%のジンで10.0%、45%のジンで11.3%**です。トニック割りでも水割りでも、割り材にアルコールがない限り同じ表で読めます。同じ「1対3」でも、40%の銘柄と50%の銘柄では2.5ポイント違います。この図譜に収録している国産クラフトジン79銘柄のうち、公式サイトに度数の記載がある56銘柄では、45%以上が44銘柄でした(2026年9月時点)。海外の定番ジンには40%前後の銘柄が多いので、国産クラフトジンに持ち替えたときは、同じ比率でも一段強くなりやすいということになります。度数の分布や37.5%という線引きの出どころはジンの度数にまとめています。
数字を毎回計算しなくても、1対3でビールのおよそ2倍、1対4でワインより少し下と覚えておくと位置が掴めます。氷が溶けたぶんを含めると、飲み終わるころにはここからさらに1〜2ポイント下がります。
お湯割り(ホットジン)の作り方|先に湯、あとからジン
ジンはお湯でも割れます。焼酎のお湯割りと同じ要領で、冷やして飲む割り方とは手順の順番が逆になるところだけ押さえれば、道具は湯呑かお湯割り用のグラス一つで足ります。
- 器を温める — 先に湯を注いで器を温め、その湯は捨てます。冷たい器に注ぐと、そこで温度が一段下がります
- 湯を先に注ぐ — 沸かしたての湯を少し置いてから、器に湯を先に入れます。比率はジン1に対して湯2〜3です(ジン30mlなら湯60〜90ml)
- ジンをあとから注ぐ — 温度差で液が上下に動くので、混ぜなくても馴染みます。混ぜる場合もひと回しで足ります
- 香りを添えるなら最後に — 柚子やレモンの皮をひとかけ、あるいは薄切りの生姜を落とします。はちみつを溶かす場合は、ジンを入れる前の湯に溶かしておくと混ざりやすくなります
湯を先にするのは、ジンのアルコールが湯に触れて一気に立ち上るのを避けるためです。エタノールの沸点はおよそ78℃で、沸騰したての湯に直接ジンを注ぐと、香りと一緒にアルコールの刺激が鼻に来やすくなります。
比率を冷たい割り方より少し濃い側(1対2〜3)に置いているのは、お湯割りは冷めきる前に飲む一杯で、湯の量を増やすほど一杯が大きくなり、飲み終わるまでに温度が落ちるからです。45%のジンなら、1対2で15.0%、1対3で11.3%になります。温かい一杯は香りと一緒にアルコールも立ちやすいので、最初は1対3から始めて、物足りなければ湯を減らす順番が外しにくくなります。
国産クラフトジンには、公式サイトがお湯割りやそば湯割りを挙げている銘柄があります(下の「作り手が案内している割り方」の章に銘柄名を載せています)。柚子・生姜・クロモジのように、温めると香りの出方が変わる素材を使う銘柄が、試してみる候補になります。
どの割り材を選ぶか|度数とボタニカルから
割り材を決める手がかりは二つあります。一つは度数で、もう一つはボタニカル(原料の植物)です。
度数のほうは単純で、高い銘柄ほど割り材を多くできるという関係です。47%や50%の銘柄を1対3で割ると12%前後になるので、1対4に伸ばしても香りが残ります。40%台前半の銘柄は、1対4まで伸ばすと8%前後まで下がるので、1対3のほうが形になりやすくなります。
ボタニカルのほうは、ジンが植物の香りを移した酒であることから来ています。何が入っているかで、重ねると馴染む割り材も、対比になる割り材も変わります。図譜の110銘柄で数が多い素材から並べると、次のようになります(2026年9月時点)。
| ボタニカル | 図譜の本数 | 重ねる方向 | 対比になる方向 |
|---|---|---|---|
| 柚子 | 19 | 炭酸水+柚子の皮 | トニックの苦味 |
| レモン | 14 | 炭酸水+レモン果汁 | 冷やした緑茶 |
| 山椒 | 13 | ジンジャーエール | 冷やした緑茶 |
| 生姜 | 11 | ジンジャーエール、お湯 | 柑橘果汁 |
| クロモジ | 7 | お湯、炭酸水 | トマトジュース |
| 緑茶 | 6 | 冷やした緑茶 | トニックの甘さ |
どちらの方向を選んでも間違いということはなく、同じ銘柄の別の面が出ます。重ねれば素材の輪郭がはっきりし、対比を当てれば隠れていた要素が持ち上がる、という考え方です。使われている植物の全体像はジンの原料とボタニカルに、銘柄ごとの構成は図譜のデータ欄に、全銘柄で同じ順に並べています。ロンドンドライやジャパニーズジンといった種類の分け方はジンの種類にまとめています。
作り手が案内している割り方|図譜110銘柄の集計
飲み方の記事には水割りやお茶割りも並びますが、蒸溜所や製造元が自社の公式サイトで実際に案内している割り方は、もう少し狭い範囲に集まっています。杜松の図譜では、公式サイトに飲み方の記載があった銘柄について、その記載をそのままデータ欄に載せています。収録している110銘柄のうち、記載があったのは44銘柄。内訳は次のとおりです(2026年9月時点)。
| 公式が挙げていた飲み方 | 銘柄数(44銘柄中) |
|---|---|
| ジントニック | 31 |
| ソーダ割り・炭酸割り | 20 |
| ロック | 12 |
| ストレート | 7 |
| マティーニ | 7 |
| ライムを搾る(ジンリッキー等) | 4 |
| お湯割り・そば湯割り | 3 |
| ジンバック(ジンジャーエール) | 1 |
| 水割り・お茶割り | 0 |
炭酸で割る二つ、つまりトニックとソーダで大半を占めます。水割りとお茶割りを挙げていた銘柄は、44銘柄のなかにはありませんでした。作り手が勧めていないという意味ではなく、公式の案内が炭酸系に集中している、という集計上の事実です。
一方で、お湯割りを挙げている銘柄が3つあります。GOTOGIN the origin(長崎県・47%)はストレート・ロック・ジンソーダと並べてお湯割りを、トーキョーハチオウジン CLASSIC(東京都・45%)はソーダ割りとお湯割りの二つを挙げています。9148 #0210 Fukinotou Compound Gin(北海道・60%)に至っては、公式が挙げている飲み方が「そば湯割り」の一つだけです。焼酎や日本酒の作法が、そのまま国産クラフトジンの案内に入ってきているところで、海外のジンの飲み方の一覧にはまず出てこない項目になります。
お湯割りを公式に挙げている銘柄が、国産クラフトジンには3つあります。(AIで生成したイメージです)
ジンジャーエールで割るジンバックを挙げていたのは因伯人(Impact)(鳥取県・47%)の1銘柄でした。公式の記載は図譜のデータ欄にそのまま載せているので、手元の1本がどう案内されているかは、買う前に確かめられます。
なお、この集計は「公式がそう案内している」という事実の数であって、相性の評価ではありません。杜松では、味や香りの描写は実際に杯を交わした銘柄(一献)にだけ書いています。氷だけで飲む場合はジンのロックとストレートにまとめています。
20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。 妊娠中・授乳期の方、車や自転車を運転する方、体質に合わない方は飲まないでください。割った一杯に合わせる食べものはジンのおつまみに、カクテルの一覧はジンのカクテルにまとめています。
よくある質問
ジンは何で割るのが定番ですか?
トニックウォーターと炭酸水の二つが定番です。図譜に収録した110銘柄のうち、公式サイトに飲み方の記載があった44銘柄では、ジントニックが31銘柄、ソーダ割り・炭酸割りが20銘柄で、この二つが大半を占めていました。どちらも比率はジン1に対して3〜4が入口になります。トニックは甘さと苦味を足す割り材、炭酸水は何も足さない割り材、という違いで選び分けられます。
トニックウォーターがないとき、何で割れますか?
炭酸水がいちばん近い位置にあります。甘さと苦味がなくなるぶん、ジンの香りがそのまま出る別の飲みもの(ジンソーダ)になります。甘さのある割り材を残したいときはジンジャーエール、甘さを外したいときは冷やした緑茶や水という選択肢もあります。どれもジン1に対して3前後から始められます。
ジンを甘くしないで割るなら、何がありますか?
炭酸水(無糖)、冷やした緑茶・ほうじ茶・ウーロン茶・無糖の紅茶、水、お湯の四つが候補です。どれも糖分を持たないので、甘さを足さずにジンの香りを薄めます。比率は炭酸水と水が1対3、お茶が1対3〜4、お湯が1対2〜3が入口です。酸味だけ足したいときは、炭酸水にライムやレモンを搾るジンリッキーの形にします。
ジンは牛乳やジュースで割れますか?
割れます。オレンジジュース・グレープフルーツジュース・コーラはジン1に対して3、牛乳は1対3〜4が目安で、45%のジンを1対3で割ると11.3%になります。牛乳で割るときは、レモンやライム、炭酸、酸味のあるジュースを同じ一杯に入れないほうが、牛乳が固まらずに仕上がります。カルピスは原液と水(または炭酸水)を合わせた全体を割り材と考えます。
ジンをお茶で割ってもよいですか?
成立します。緑茶やほうじ茶は渋みと香りを持つので、味のある割り材として扱えます。比率はジン1に対して3〜4、茶は冷やしたものを使うと炭酸割りと同じ手順で作れます。国産クラフトジンには緑茶・煎茶・玉露を原料に使う銘柄があり、図譜では緑茶が6銘柄です。同じ系統を重ねる合わせ方ができるところは、和の素材を使う銘柄ならではの選択肢になります。
ジンはお湯で割ってもおいしく飲めますか?
お湯割りも成り立つ飲み方です。器を温め、湯を先に注いでからジンを入れ、ジン1に対して湯2〜3で作ります。沸騰したての湯に直接ジンを注ぐとアルコールの刺激が立ちやすいので、湯は少し置いてから使います。図譜では、公式サイトがお湯割り・そば湯割りを案内している銘柄が3つありました。柚子の皮や薄切りの生姜を添えると、香りの足し方を変えられます。
1対3は何mlずつですか?
ジン30ml(大さじ2杯)なら割り材90ml、ジン45ml(大さじ3杯)なら割り材135mlです。1対4ならジン30mlに割り材120mlになります。氷を口まで詰めた300mlのタンブラーには液体が150〜180mlほど入るので、ジン45mlに割り材135mlの1対3がちょうど収まります。量るものがなければ、仕上がりの液面の高さの4分の1までジンを注ぎ、残りを割り材で満たすと1対3になります。
ジンを割るとき、ライムやレモンは必要ですか?
なくても割れますが、足すと仕上がりがまとまります。トニックウォーター・ジンジャーエール・コーラのような甘い割り材にはライムかレモンをひと搾りすると甘さに輪郭がつき、炭酸水や水のような味のない割り材には柑橘の皮をグラスの上で軽くひねると、薄めたぶん下がった香りを補えます。牛乳で割る一杯にだけは、固まりやすくなるので柑橘を合わせません。
割ってみたら水っぽくなりました。何を直せばよいですか?
まず氷と割り材の温度を見直します。氷が少ないと早く溶けて薄まるので、グラスの口まで氷を詰め、割り材は冷蔵庫で冷やしたものを使います。それでも薄いと感じるなら、比率を1対4から1対3へ寄せます。度数の低い銘柄を1対4で割っている場合も薄く感じやすくなります。
割ると度数はどれくらいになりますか?
「ジンの度数 ÷ 材料の合計の数」で計算できます。45%のジンなら、1対3で11.3%、1対4で9.0%、1対2で15.0%です。氷が溶けたぶんを含めると、飲み終わるころにはここからさらに1〜2ポイント下がります。国産クラフトジンは45%以上の銘柄が多いので、同じ比率でも40%前後の銘柄より一段強く仕上がります。度数は図譜のデータ欄に、公式サイトの記載どおり載せています。